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ソウ完全解読

 

■ ゼップはゴードンに対して、恨みを抱いていた

 もう一つ、ゼップに関して重要なことがある。
 ゼップはゴードン医師に対して、恨みを抱いていたのではないか、と思われる。
 理由は、ゴードンがゼップをバカにしたような態度であしらっていたからだ。

 「例」の法則によって、これは映画で描かれた一度きりの出来事であるはずがな
く、ゴードンはいつもゼップをバカにして、邪魔者扱いしていたと考えるべきだ。
 ゼップも、普段とても従順な男で、医師にたてつくことは決してないが、ジョンの
時だけが例外中の例外だった、とは考えないのが、「例」の法則である。

 あまり、場違いな発言をしたゼップだが、その後はゴードンに言葉や態度で反論するわけでもない。
 ゼップのストレスは、少しずつではあるか、蓄積していたであろう。

 ゴードン医師の妻子の監禁と殺害。
 ゼップは、ゴードン医師に復讐できる良いチャンスだとすら、思ったのではないか?

 最後に、死体に扮していたジョンが動き出すまで、観客はジグソウはゼップだと
思っていたはずだ。
 つまり、ゴードンに対して何らかの恨みを持っていただろうと、矛盾なく理解した
からこそ、「ゼップ=ジグソウ」説を受け入れた。
 
 ゼップ、ジョン、ゴードンの三人が登場する短いワンシーン。
 その中で、ゼップの性格とゼップがゴードンに恨みを抱いていたこと。
 そして、この二つの事実を、ジョン(ジグソウ)が把握していたことが、きちんと描
写されている。

 

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