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ソウ完全解読

 

■ 限界状況におかれた人間の心理

 「ソウ」の最大のおみしろさは何だろう?
 それは、死に瀕した恐怖と不安に支配された限界状況の人間の心理が描かれていることである。
 
 鎖につながれて身動きが取れない。ジグソウに殺されるかもしれない、ゴードンとアダム。
 末期癌で余命いくばくもない犯人のジグソウ。
 毒を飲まされて、解毒剤をもらわないと死ぬゼップ。
 ゼップに銃を突きつけられ、恐怖におののくゴードンの妻子。

 直接の死の恐怖にとらわれていないのは、ダーニー・グローバー演じるタップ刑事だけだが、彼が最も狂気の中にあるようにも思える。コンビを組んでいた新米警官のシンが、彼の目の前で死ぬ。
 ジグソウに対する怒りと復讐心。そして、シンを救えなかった自分に対する強い自責の念。
 タップ刑事は「シンの死」にとりつかれており、その意味においては、他の登場人
物と同様に「死の恐怖と不安に追い詰められた限界状況」にいると言って良い。

 さて、このように「ソウ」に登場する人物は、全て限界状況の異常な心理におかれている。
 
 これに関しては、反論する人はいないだろう。
 冷静で論理的に判断、行動できた人間は一人として登場していない。

 ジクソウは冷静だったと言う人はいるかもしれないが、彼の心理に関しては、別に詳しく考察する。

 わかりやすく言おう。

 登場人物全員が、イッちゃってるということだ。

 狂気の中にいるということだ。

 

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