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ソウ完全解読

 

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■4   ソウで学ぶ医学知識
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■ 解毒は結構難しい

 ゼップはなぜ、病院に行って解毒剤をもらわなかったかのか? 

 映画的な理由は既に説明した。
 
 もし、私がゼップの立場で、自分の命が助かることを第一に優先して判断するのなら、決して病院には駆け込まないだろう。

 ゼップがもし本物の毒を飲まされていて、解毒のために病院に駆け込んでも、
助からない可能性が高い。

 毒薬を解毒するというのは、結構大変なことである。
 
 何の毒薬を飲んだのか? それによって、治療方法が全く変わってくる。
 例えば、酸性の毒物とアルカリ性の毒物では、治療方法が全く反対になる。

 何の毒薬を飲まされたのかがわかっていれば、治療方針はたちまちに決定する。 しかし、毒の種類が分らない場合は、治療は困難を極める。
 つまり、毒の種類がわからないのなら、病院に行っても助かる保障はないのだ。
 
 私も精神科の現場で、睡眠薬などの薬物の大量服薬、洗剤、農薬、硫酸などを飲んで自殺しようとした患者さんをたくさん見てきたので、この辺の事情には詳しい。毒物を飲んだ患者さんが救急に運ばれてきた場合は、まず何をするのか?
 何を飲んだのかを、徹底して調べるのだ。

 家族に家を調べてもらって、薬や毒が残っていないかチェックしてもらう。
 薬であれば、残薬や空の袋などを持ってきてもらう。
 どうしてもなければ、家の中を徹底的に調べて、何かなくなってたりするものがな
いか見てもらったりする。
 何の毒、薬なのかが分らないと、治療のしようがない。
 まず、そこを徹底的に調べる。
 普通は、この段階でわかるので困らない。

 毒物がわからない場合でも、飲んだ毒を出すために胃洗浄をするだろうが、薬を飲んでから何時間もたっていれば胃洗浄は効果がない。
 飲んだものは、胃から小腸へと移動している。

 

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