時代の風音
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人気ランキング : 617,950位
定価 : ¥ 1,631
販売元 : ユーピーユー
発売日 : 1992-10 |
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著者(話者)の名に覚えのあるなしは問わず |
あの〈宮崎アニメ〉の監督・宮崎駿が対談集に出ていてビックリ、というのもありましたが 司馬遼太郎、堀田善衛 両氏の博識ぶりは読んでオドロクほどです。日本の二十世紀をふりかえり、宗教に対する日本人のスタンスや近代戦争の成り立ちなど、様々な観点からの考察がとてもオモシロイ! 読んで得あれ損はなし、です。
「日本人」が「日本人」であるからこそ知らなくてはいけないことが山ほどある、ということが伝えられています。歴史を知るのに有効な作品として奨励できます。対話を本にしただけあって聞くようにすんなり目に入ってきますので、読みづらいと感じることはないと思います。
もっと読みたいとおっしゃる方は『司馬遼太郎対話選集』というのもありますので、こちらも読んでみてはいかがでしょうか。
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それぞれ他の代表作を読んでください |
堀田善衛氏のエッセイで、現在も出版されているものはほとんど読んだだけに、この本には深く失望しています。
司馬遼太郎氏の小説は二十年前に数冊読んだきりですが、同じように、この小説家らしさというものが生かされていないままだという気がします。
宮崎駿氏のアニメーションも好きでよく見ています。しかし、堀田と司馬という、全くタイプの違う著者をまとめての座談会の司会者としては、適役でしょうか。
それぞれの教養の形成や思い、というものに興味のある方は、他の代表作を読んで下さい。お手軽にまとまるようなスケールの作家ではありません。加藤周一氏が、ヨーロッパの知識人は、ありもしない本についてさえ読んだふりの会話を続けることができると言っていましたが、この本は、買うより、そうやって読んだふりをした方がいいと思います。
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堀田善衛。司馬遼太郎。宮崎駿。 |
話は日本史、世界史はもちろん「紅の豚」「ルパン三世」まで幅が広いのです。そしてその内容のひとつひとつを、この三人が語るので楽しさ尽き止まぬのです。
特に歴史の評価や政治のあり方について私たちが一番気をつけなければならないのが「評価している人の人間性」だと思うのです。
お三方共に人格、教養に優れさらにユーモアも解していらっしゃるので、非常に勉強になる楽しい本です。
例えば宮崎駿さんが好きな方は「宮崎さんが尊敬している2人(堀田さん、司馬さん)」という人を知る為に。
司馬遼太郎さんが好きな方は「司馬さんの友人関係や普段興味を持っている事は」
堀田善衛さんが好きな方は「司馬さん、宮崎さんにどういう影響を与えたか」
って読んでも楽しいと思います。私はこの本で、堀田さんを知りました。著書を読んで、更に素晴らしい人だと思いましたが、同時に人間関係の大切さも知りました。
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遠慮なくいいたい放題 |
三人の碩学が古今東西のひと、もの、文化を自由に話題にして、遠慮なくいいたい放題。知らない話や気付かなかった見方の連続。例)『騎士道はイスラムが持っている勇敢さ、節度、恥を知る心が十一世紀にヨーロッパに伝わったもの』。最近は仏教書ばかり読みふけっている私も映画『もののけ姫』は十回見にいったことを知っている若い友人のお勧め。とにかく退屈しないので長期の旅行や海外出張にどうぞ。