黒沢明、宮崎駿、北野武―日本の三人の演出家
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人気ランキング : 67,177位
定価 : ¥ 1,733
販売元 : ロッキング・オン
発売日 : 1993-09 |
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対談のお手本 |
これは超一級のインタビュアーが超一級の映画監督3人に迫った本である。間違いなく名著だと思う。なぜなら本人のエッセイや独白を超える発言を数多く引き出せているからだ。
構成は黒澤氏1回(H5.1)、宮崎氏2回(H1.11/H4.7)、北野氏2回(H3.7/H5.5)となっている。
僕がこの本を読んだ理由は「宮崎駿」なので宮さんに絞るが、ここで語っている宮さんは圧倒的に面白い。彼のルーツと人生がどう作品に反映されているかがかっこ悪くも人間臭く暴かれているからだ。だから93年に出版されたにも関わらず「紅の豚」のあとになぜ「もののけ姫」「千と千尋」だったのかがこの時点で明快にわかる。今読んでも十分通じる本である。むしろアカデミー賞を取って偉大になってしまった今だからこそ貴重なインタビューとも言え。
あ、でも宮さん目当てだけなら「風の帰る場所 ナウシカから千尋までの軌跡」にその後の3回分合わせて合計5回分が収録されてるのでそちらを買うことをオススメします。(僕は結局2冊買いましたが・・・)