このページの情報は 2006年1月17日0時49分 時点のものです。 |
人間と象徴 下巻―無意識の世界
原著が1964年、邦訳は 1975年河合隼雄先生の監訳で成されている。少々残念なのが原著では色鮮やかな図版がグレースケールになってしまっていることだ。ただ上巻同様にC.G.ユングの研究の普遍化を決定づけている著作であることは間違えない。ユング博士はその生涯を通じて論文や著作を一般人に解りやすいように書こうとは思われなかった。錬金術の本を理解できる人は心理学部の学生でもなかなかいない。「わかりにくい」と言うのが普通の反応だ。と言うことで本書が一般に向けて用意されたと言う点では本当に貴重だし、志を持つ人にはつまずきの杖になってくれるはずだ。なぜ邦訳を2巻に分けたのかはわたしも10代に届かない頃の出来事なのでよく分からないがきっと重かったのだろう。校訂しようにも河合先生はとんでもなく忙しい方であるし、後進のわたしたちがしっかりせねばいけませんね。 |
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