猫の恩返し オリジナルサウンドトラック
|
人気ランキング : 3,182位位
定価 : ¥ 2,500
販売元 : 徳間ジャパンコミュニケーションズ
発売日 : 2002-07-17 |
|
野見さんのポテンシャル全開!? |
クラシックの作曲家でチャイコフスキーは「くるみ割り人形」を、フンパーディンクは「ヘンゼルとグレーテル」を、ラヴェルは「マ・メール・ロワ」をそれぞれ子供のために作曲したようです。「猫の恩返し」も幼い子供や少年・少女向けのアニメ映画だと思います。野見さんも「子供向け」とはいえ、否、だからこそ夢がふくらむようなファンタジーの世界を音楽で創り上げようとしたのだと私は思います。しかも映画本編約75分で、野見さんの作った曲の演奏の合計が約40分なので演奏の全部が使われていなくとも、量的にも作品の中で音楽の比重は大きいです。ジブリや野見さんのこの作品にかける意気込みの強さは、それだけでなく、普段から音楽ホールでブラームスやヴァークナーを演奏している一流のシンフォニーオーケストラをフルで起用して、作品のロマンやメルヒェンを最高に美しく、壮大で、重厚なまでに表現している事からも明らか。まさに質量ともに上記のクラシックの名曲を連想させる程の音楽ファンタジーです。実際後期ロマン派のある大作曲家の交響曲の一部分が違和感無く引用されています。そして映画のクライマックス(バロンがハルを助けに現れてからエピローグの前まで)でのめくるめく音絵巻(サントラ・ナンバー19から24まで)は、ほとんど「交響詩」かと思うくらいのスケールの大きなロマンで感動が一気に高まり、涙があふれます。サントラならではの感動です。私は「耳すま」からの野見さんファンですが、正直ここまで素晴らしい音楽を聴かせてくれるとは!と圧倒されました。乙女心の繊細さから天空を翔ける雄大さまで、その表現力は天晴れ。もちろん、つじあやのさんの和み感たっぷりの歌も食後のさわやかなデザートのように楽しめます。
|
なるほど! |
サントラって、それだけで聴くと映画で観たときとは違った発見があります。これもその一つ。「猫の恩返し」を観た後、これを聴くと新しい発見があるかも。
その理由の一つは、この曲の一つ一つが、しっかりとオーケストラ演奏されているからです。映画を観ると軽い感じがしたのに、これだけ聴くとけっこう重厚な感じもしてきます。ぜひ!
|
不思議で壮大で爽やかなサントラ |
このサントラで音楽担当しているのは「耳をすませば」でも音楽を担当した
野見祐二氏です。「耳すま」の姉妹作にあたる今作品は、映像でも、音楽でも
「耳すま」とリンクする場所があります。たとえば耳すまで使われたメロディが意識的に導入されていたりします。聴いてみて確かめてみてください。
そして二つのフィルハーモニーオーケストラを使い、壮大で爽やかな音楽を
展開しています。主題歌であるつじあやのさんの「風になる」も収録されています。おすすめの作品です。